皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
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SUさん |
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| 平均点: 5.92点 | 書評数: 93件 |
| No.2 | 6点 | 世界の終わりのためのミステリ- 逸木裕 | 2026/05/21 20:22 |
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| アメリカに大企業カタリナ社は、「元」となる人間の意識を、半永久的に持続可能な人工身体にコピーした「カティス」というヒューマノイドを発明した。「元」が死んでも、その意識はカティスの中で生き続けられる。ところが何らかの原因で人間は絶滅し、カティスたちだけが地上に取り残された。搭載された機能のせいで、カティスは他人ばかりか自分をも傷つけることは出来ない。つまり死ぬことが不可能な状態のまま、誰もいない世界で孤独に生き続けなければならなくなったのだ。
人類不在の世界という非日常を背景にした日常の謎ミステリと言えるが、そのような世界であるからこそ、謎とその答えはカティスたちそれぞれの生きる意味と直結している。中でも第二話の「かくれんぼメテオライト」のラスト一行は忘れ難い。 |
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| No.1 | 6点 | 五つの季節に探偵は- 逸木裕 | 2024/09/18 21:31 |
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| クラスメイトから担任の教師の弱みを握って欲しいと懇願される第一話「イミテーション・ガールズ」は高校時代のエピソード。清廉な雰囲気を漂わせる若手男性教師を尾行することで、歪んだ事態の構図と対峙する探偵のそれ以上に歪んだ心理を描いている。
総じて名探偵の個性と共鳴した苦みの強い終幕を迎える事件が並んでいるのが最大の特徴である。貴重な香りを放つ鯨の結石(龍涎香)を盗んだ人物を突き止める「龍の残り香」では依頼人の望まない結末に事態を導き常軌を逸した執着は、第三話「解錠の音が」のラストで探偵を異常な行動に走らせることになる。切れの良い伏線回収さえ霞ませる名探偵の性質が常に誰かを傷つけ、他者との間に軋轢を生むのだ。 |
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