皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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monyaさん |
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平均点: 7.61点 | 書評数: 28件 |
No.4 | 6点 | ノックス・マシン- 法月綸太郎 | 2013/08/22 19:11 |
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ミステリファンにはSF的論理がよく分からない。
SFファンにはミステリ的ネタがよく分からない。 真価が分かるのはSFとミステリ両方のファンだけというとてつもなく狭いターゲット層の短編集w SFファンとミステリファンが不可分だった一昔前ならともかく、今の時代は両方のファンが完全に別々になっちゃった感じがするから、キツイんじゃないかなあ、これw 私も、SFは有名どころしか読んでないのでついていけないところが多々ありました。 no Chinaman、引き立て役クラブ、某倉坂氏風バカミスSF、燃えるシャム双子と、一つ一つの話に濃いミステリネタが含まれているのでその辺りで十分に楽しめましたが。 悩める作家だった法月氏も、とうとう後期クイーンをネタにできるようになったかと感慨深い思いで読了しましたw |
No.3 | 8点 | 二の悲劇- 法月綸太郎 | 2010/11/02 23:44 |
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二人称ものとしては都筑道夫のやぶにらみの時計、非ミステリ作品だが重松清の疾走、伊坂幸太郎のあるキングくらいしか作例を知らない。その二人称ものの中でもこれはかなり捻られていたと思う
最初は二人称の読みにくさ、やけにちゃらい(前期のクイーンみたいだなあ。意識したんだろうけど)綸太郎で少々つらいものがあったが、真ん中あたりからグイグイと引き込まれる構成になっている。法月氏の一流のプロットがなせる技だろう。トリックが多少アンフェアかと思うところもあるのは確かだが。 法月氏の作品は基本的に後味がかなり悪いのだが、今作は別でかなり良い。(いや、今作が切り替えのタイミングだったのか?) 確かに、どうしようもない悲劇なのだが、余韻に浸れる上手いラストだと思う カバーのコメントで壊れ気味だった法月氏 彼が「生首~」を書きあげるまでに辿った十年間を思うと何やらこみあげてくるものがある |
No.2 | 8点 | 怪盗グリフィン、絶体絶命- 法月綸太郎 | 2010/11/02 18:59 |
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子供に読ませたくない本や子供を意識しすぎて駄作になってしまった本が多いミステリーランドにおいて、ちゃんと子供に視点を置いてそれに加えて大人も楽しめるように書かれた傑作。
倉知、有栖などはちゃんとそういうの書いてくれそうだなと予想はしていたのだが、法月はホント意外 子供に戻って、何度でも読み返したい作品 |
No.1 | 7点 | 犯罪ホロスコープⅠ 六人の女王の問題- 法月綸太郎 | 2010/09/11 19:42 |
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意外と採点きつめのご様子
確かに一つ一つの事件の論理は冒険、新冒険、功績の三冊から見れば少し落ちるかもしれませんが、短編集としてのまとまりとしては一貫性があって(多少結びつけが無理やりな点もありますが)良いと思います。 そして中身はただの本格ミステリ、パズルとしてもかなり上質かと サラっと推理しながら読めてとりあえず手元に置いておきたい短編集じゃないでしょうか |