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ことはさん
平均点: 6.34点 書評数: 222件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.4 5点 まるで天使のような- マーガレット・ミラー 2020/03/07 02:17
形式は私立探偵小説である。
私立探偵小説は、やっぱり「主人公に共感できるか」にかかっていると再認識した。主人公に共感できないのだ。ちょっと風変わりな主人公を眺めながら物語をおっていく感じ。微妙に物語にのれない。
ラストのサプライズは、どうかなぁ。狙いは嫌いじゃないけど、ガツンとこなかった。

No.3 7点 殺す風- マーガレット・ミラー 2020/03/07 02:10
ミステリ的「解決」があるので、ミステリにジャンル分けするのは妥当だと思うが、最終盤まで、ほぼ普通小説。
失踪人がいて、どことなく不安感が漂うけれど、サスペンスというほど強烈でない。(佐藤正午の「ジャンプ」を思い出した。ちなみに「ジャンプ」はミステリではないと思う)
世界観としては、心地よいとも感じられる部分もあり、そのバランスがとても独特。
ミラーは代表作といわれることがある4作しか読んでいないが、中では1番好き。多くの人に勧められるとは思わないが、(細々とでも)評価されつづける作品だと思う。
なんとなく、チャンドラーのある作品を思い出した。

No.2 7点 狙った獣- マーガレット・ミラー 2020/03/07 01:56
最初に誰がつけたのか、タイトルがいい。「狙った」という言葉の選択がよい。
ミステリをたくさん読んでから読むと、「このパターンか」と思う部分があるが、それは逆に先駆者として評価すべきと思う。
「どこが……」と指摘しづらいけれど、不安がかきたてられる描写もよし。
サスペンスの定番の良策だと思います。

No.1 5点 鉄の門- マーガレット・ミラー 2020/03/07 01:50
冒頭数ページは、描写が印象的だったが、全体的には、たぶん「好みではない」ということなのだと思う。
登場人物が、みんな少し歪んでいる感じで、あまり魅力を感じなかった。(好きな人はその歪み方が面白いと思うのか?)
ストーリーも淡々とすすむ感じがして、終幕の狂気が見えてくる部分も、迫真性が感じられなかった。(好きな人は身につまされるのか?)
退屈はしなかったので、否定的な評価はしないが。
ロス・マクと共通する家庭の悲劇という評をみて、つらつら考えていたら、ラスト数行が「さむけ」と重なる気がして興味深かった。

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ことはさん
ひとこと
ホームズ生まれの、クイーン育ち。
短編はホームズ、長編は初期クイーンが、私のスタンダードです。
好きな作家
クイーン、島田荘司、法月綸太郎
採点傾向
平均点: 6.34点   採点数: 222件
採点の多い作家(TOP10)
エラリイ・クイーン(23)
レジナルド・ヒル(19)
アンドリュウ・ガーヴ(14)
近藤史恵(11)
アガサ・クリスティー(9)
笠井潔(8)
クリスチアナ・ブランド(6)
P・D・ジェイムズ(6)
アンソロジー(国内編集者)(5)
ディック・フランシス(5)