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ミステリの祭典

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まだ中学生(仮)さんの登録情報
平均点:6.59点 書評数:122件

プロフィール| 書評

No.2 8点 ザ・ヘイト・ユー・ギヴ
アンジー・トーマス
(2018/10/27 10:22登録)
ギャングがはびこり、ドラッグが蔓延するゲットー(黒人街)に暮らす女子高生スター。ある日のパーティー後、幼馴染のカリルが無抵抗ながらも白人警官によって射殺されてしまう。目撃内容をスターが証言したにもかかわらず、警察はその行為を正当化、事実と異なる報道もされていく。
米国で実際に起きた黒人少年射殺事件を基にした長編小説。繰り返されるのは実在した伝説的ラッパーのトゥパックが歌う「社会に植え付けられた憎しみがやがて噴き出し、社会に報復する」という曲。
トゥパックの死から20年以上を経た今も差別はなくならず、新たなヘイトを生み出し続けている。負の連鎖を断ち切れない社会に向けた問題作といえる。


No.1 6点 意味が分かると怖い話
藤白圭
(2018/10/15 14:51登録)
怖い話はいつの時代も10代の心をつかんで離さない”鉄板”のテーマ。しかし流行のようなものはあって、人気の話も少しずつ傾向が変わってきている。本書もまさに今、小中学生に人気の「怖い話」集だが、最近は一読しただけでは分からない、少しひねりの利いたものが好まれるようだ。
一つ一つの話はとても短い。だが、思い込みや前提を巧みに利用し、予想外のヒヤリとする「オチ」を次々と繰り出してくる。隠された意味に気づいた時にぞっとする仕掛けだ。分からない人のために、「種明かし」も小さく収録。それを読んで改めて本文に戻ると、ああそういうことだったのかと発見もある。
「怖い」ショートショート69編。きっと誰もが、とびきりの「ぞっとする話」に出会えること請け合い。

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