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ミステリの祭典

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Julioさんの登録情報
平均点:5.00点 書評数:1件

プロフィール| 書評

No.1 5点 十角館の殺人
綾辻行人
(2013/12/30 16:11登録)
犯人の動機は理解できましたが、その動機となる出来事自体の穴にまず疑問。犯人は、防げる行動を前もってなんらかの形でとれたのでは、と?
あと、周りの者の行動でも疑問が。
ミス研メンバーが、孤島で殺人が行われた後でも各自部屋で別々に夜を過ごしていることは、理解不能。
外との連絡手段が取れない場合、皆で同じ場所で始終、一緒にいることが一番の最善策なのは今までの推理小説を多少なり読んでいれば、明白だと思うんですが。
エラリイですら、頭が切れると言われながら、そこに至らなかったのを本物の殺人によってのただの頭の混乱で片付けるには、その後の数々の冴える推理を展開させているところからして、弱すぎるなと。

あと大きいのは、外の者は島に出向いて、みんなが無事かくらいの確認をなぜ思いもしなかったのか。過去の事件調べる前に、それが一番ですよね。殺人予告があったなら、島の者が狙われている可能性が一番、高いわけで、そして、島の者には外に行く手立てがなくとも、外の者には島に行く手立てがあったのですから。ただの、いたずらで片付けるには、弱かったです。現に外のものはそれにつられて、かなりの調査を開始したくらいに、気にしていました。

もちろん、私などはこんな推理小説を書けるわけもないので、綾辻さんの推理小説を書く能力を否定するわけではありません。むしろ、推理小説作家の創作力にはいつも感嘆しきりです。エラそうなこと書いてしまい、綾辻さんには申し訳ない。ただ、こんな小者の言うことを間に受けずに、これからも本格物を出してくれることを願っています。

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