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ミステリの祭典

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ロッポンギで殺されて
私立探偵バーンズ・バニオン、Kill Me シリーズ

作家 アール・ノーマン
出版日2014年04月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 mini
(2015/02/18 09:53登録)
* 私的読書テーマ”生誕100周年作家を漁る”
昨年と違って今年の生誕100周年作家には大物作家が多いが、あまり大物ばかり続くと疲れちまうぜ(苦笑)、この辺で息抜きにマイナーなのも混ぜるぜ、第2弾はアール・ノーマンだ

去年に論創社から出たときにはよくこんな作家選んだなと思ったが、やはり都筑道夫「三重露出」のモデルとなり、小山正著のバカミス解説本でも採り上げられたのが背景に有ったに違いねえぜ
アール・ノーマンはばりばりの通俗ハードボイルド作家だぜ、しかしそれだけじゃこの作家の個性を1/10も表現してねえぜ
なんたって”Kill Me シリーズ”の特徴は舞台だぜ
シリーズ全9作は、トーキョー、シンガポール、ヨコハマ、ヨシワラ、シンジュク、アタミ、ギンザ、ヨコスカ、ロッポンギと続くぜ、熱海まで私立探偵が出張するのかよ、論創から出たのは最終作のようだぜ
流石に米軍関係の仕事で日本に30年も住んでいた経歴が活きてるぜ

ところで主役の私立探偵バーンズ・バニオン様はタフな野郎だぜ
もしもだ、ミステリー作品に登場する私立探偵を集めて格闘技大会をやったら、俺はバーンズ・バニオンは優勝候補だと思うぜ、そのくらい空手の技が凄いぜ
あまりその手のジャンルを読まない読者の一部は、ハードボイルドに登場する探偵は腕力だけで謎を解決すると思い込んでるようだが、そんな事はねえぜ、論理的じゃねえ場合もあるが一応頭で謎を解決してるぜ
しかしバーンズ・バニオン様は別だぜ、こいつは本当に頭が悪いぜ、格闘能力が全てみてえな奴だぜ(笑)
しかもこの事件の真相なんざ確かにバカミスだぜ、まぁこれはこれで良いぜ
ただよぉ~、ちょっと残念ながらプロットがグダグダだぜ、文章表現力は凄く有る作家なのにこれは惜しいぜ
折角文才は有るのにプロット構築能力の欠如の方が目立ってしまってるのが、この点数に留まった理由だぜ

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