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ミステリの祭典

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おひまなぺネロープ
女題名シリーズ

作家 E・V・カニンガム
出版日1968年01月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 mini
(2014/09/18 09:52登録)
* 私的読書テーマ、今年の生誕100周年作家を漁る、今年のはこれが最後になると思うけど第8弾はE・V・カニンガムだ

映画『スパルタクス』の原作者ハワード・ファストはいくつかの別名義でミステリーも書いているが、最も有名なのがE・V・カニンガム名義の題名が女性名で統一されたシリーズだろう
と言っても内容には関連性は全く無く、単に題名だけの統一性なのだ
題名中に女性名を織り込んでいるのではなく、「ヘレン」「マギー」「サリー」「アリス」「フィリス」という風に原題は全て女性名の名詞一語のみである
その中で「シルヴィア」「ぺネロープ」「サマンサ」の3作がポケミスで邦訳されている

「おひまなぺネロープ」も原題では「ぺネロープ」一語である
これは私的な掘出しものだ、おそらく合わない読者には全く合わないだろうけど(苦笑)
邦訳題名通りの”お暇”な銀行家の若奥様の盗癖が巻き起こす騒動を描いたもので、そんな盗癖くらいで突っ込んじゃダメよ~ダメダメみたいな展開に、人によってはユーモアミステリーに分類すると思う
私もジャンルは迷ったのだが、そこまでユーモアを前面に押し出した作風とは思わなかったので無難に犯罪小説に投票した
しかし犯罪小説としてみても相当にユルユルな話で、展開もユルければ結末も作者がヤル気ねえのかってくらいユルい
しかしこのユルさがツボなお話である、ミステリー小説って別にこれでいいんじゃねえの?と思っちゃう

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