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ミステリの祭典

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レイン・レインボウ

作家 加納朋子
出版日2003年11月
平均点6.75点
書評数4人

No.4 6点 こもと
(2007/10/26 21:08登録)
 いつもながら、背筋の伸びた小説を書く人だと思う。
 迷いや弱さがあっても、自分の進む方向を姿勢を正して見ることが出来る女性たちは、本当に魅力的だと惚れ惚れする。
 主人公や、登場する人物が一貫した短編集・・・10年位前まで、私はそれを「連作」短編というのだと思っていた。 しかし、加納作品に出合った頃から、単にそれだけではないと思うようになった。 1話ずつが単独で成り立ちながらも、最終話でそれまで根底に流れていた一つの謎が完結する。 「連作短編」とは言わば、「長編の短編集」なのだ。

No.3 8点 なの
(2004/09/19 23:22登録)
加納朋子さんの作品、初読です。
・・・いいですねぇ、何とも柔らかく暖かい空気が。
タイトルの通り、雨上がりの清々しさが感じられます。
特にミュータンの飄々とした所が気に入っています。

No.2 7点 しゃんテン
(2004/07/05 16:43登録)
「サマー・オレンジ・ピール」では、主婦をしていることの引け目、あるいは現状に満足していないわけではないのだけれど専業主婦をしていることへの後悔のような者が過去への疑惑とつながったり。
 他の短編にも、例えば微妙な恋心のようなものであったり、ひぃめられた憎しみのようなものであったり…。
 くっきりとしたものではない、大人になれば体験する諸々のものと心の動きとが上手く描かれているように感じた。
 ただ、連作としての謎解きのぶぶんは私には余り面白くなかった。
 でも、ここの短編が面白かったので楽しめた。
お勧めは、社員食堂で働く新米管理栄養士の女性が主人公の「雨上がりの藍の色」…その主人公の性格が素敵。

No.1 6点 884
(2004/03/06 23:33登録)
 高校時代のソフトボール部員の7年後の群像劇。一人称ですが視点は章ごとに変わります。最後の章の主人公は『月曜日の水玉模様』の人です。7年後に7人だから虹なんでしょうか(笑)。
 各章で語られるのは事件の一コマとその章の主人公の心情。形式としては若竹の『スクランブル』みたいな感じ。できとしてはまあまあ。この形式は2度目がないので個々の奥に潜っていけないのが難点かと。

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