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ミステリの祭典

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バレンタイン14の恐怖
アイザック・アシモフ他編

作家 アンソロジー(海外編集者)
出版日1989年01月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 mini
(2014/02/14 09:58登録)
* 季節だからね (^_^;)

あまり知られていないが新潮文庫から海外編集者によるアンソロジーがいくつか出ていて、テーマ性がはっきりしているので興味深い
中でもアシモフの編んだものが何冊か有り、その中の1冊が今回採り上げたバレンタインをテーマにしたアンソロジーだ
博識だけにアシモフはいくつものアンソロジーを編んでおり、名編集者の1人と言ってもいいんじゃないだろうか

バレンタインと言うと日本ではチョコの話題しかなく、国内作品ではむしろクリスマスをテーマにしたものの方が怖い話が多かったりするが、どうやら海外作品では逆なようだ
海外作品でクリスマスのミステリーは子供を登場させるなどファンタジーでメルヘンな傾向が強い
ところがバレンタインデーというのは海外では意外と不気味な日という認識が有るみたいで、このアンソロジーでも題名通りの恐怖な話がほとんどだ

恐怖という語句で誤解してはいけない、編者がアシモフだけにホラーやSFっぽい話が多いのではないかと先入観を持ちがちだが、内容的には殆どミステリー分野のアンソロジーである
ただアシモフの編集方針は内容重視だったようで、作家の顔触れがかなりマイナー、E・D・ホックを除けば有名どころはプロンジーニとの合作で知られるマルツバーグくらいかな
ホックのはサイモン・アークものだがまぁまぁの出来かも、しかしSFネタとは言え1番受けそうなのはリック・ホータラの「コルト24」かな
とにかく知名度の低い作家の顔触れな割りに内容は優秀、かなり高く評価出来るアンソロジーである、ただし全体に血生臭い話が多いので苦手な人は苦手かも

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