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ミステリの祭典

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我輩はカモである

作家 ドナルド・E・ウェストレイク
出版日1977年12月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 mini
(2011/10/27 09:51登録)
発売中の早川ミステリマガジン12月号の特集は、”ユーモア・ミステリ遊歩”
便乗企画として私的に遊歩してみるか、第3弾は犯罪小説のジャンルでユーモアミステリーの代表作家の1人ウェストレイク、当初の予定では特集に含まれていたが、事情により次号に持ち越しになったみたいね
この作品は以前に書評済ではあるが、今回の企画にぴったりなので一旦削除し再登録することにしたので悪しからず

「我輩はカモである」が出たのは泥棒ドートマンダーシリーズの第1作「ホットロック」の3年前、MWA賞も受賞してるし名実共に作者初期の出世作だろう、シリアスな作品が強いMWA賞をユーモアミステリーで獲った珍しい作である
作者の代表シリーズはなんと言ってもドートマンダーシリーズであるが、ドートマンダーシリーズが予め作戦を立てて行動するのに対し、この作はノンシリーズの巻き込まれ型である
その為か「ホットロック」で感じた不自然さをあまり感じなかったし、ユーモア度も「我輩はカモである」の方が上回っている
私はどうもユーモアミステリーが苦手な読者だけれど、これは皮肉の効いたユーモアミステリーとしてはかなり評価出来る作だと思う
惜しむらくはこの真相だったら、私が作者ならばもっと完全にはじけて全ては○○でしたみたいに持っていった方が良かったんじゃないかとも思えた、題名通りにね
一応謎解きパズラー的要素も組み込むところがウェストレイクらしい器用さなんだろうが、かえって中途半端になってる印象も無くは無い気がした

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