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ミステリの祭典

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蒼い氷壁
別題『蒼い死闘』

作家 ハモンド・イネス
出版日1967年01月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 mini
(2010/09/30 09:22登録)
発売中の早川ミステリマガジン11月号の特集は、”北欧ミステリに注目!”
北欧のミステリー作家はスウェーデン以外には知らないが、英国作家が書いたもので北欧が舞台ならいくつかある
ライアルの「もっとも危険なゲーム」はフィンランドが舞台だし、未読だがフランシスにもノルウェーが舞台の作がある

ノルウェーが舞台だとハモンド・イネスの「蒼い氷壁」もそうだ
マクリーンと比べると冒険小説作家としてのイネスは、初期のごく一部の作を除くと第二次世界大戦を背景にしたものは少なく、一般人が民間の調査や事故に巻き込まれるパターンが多いみたいだ
この作品もノルウェーで鉱物資源の探索という戦争とは無関係な話である
海洋冒険ものではないからイネスの代表作ではない
どちらかと言えば雪山ものに近いが、いわゆる山岳ものでもない
有名な海岸風景のフィヨルドを舞台に活かそうという狙い優先な感じで、それほどイネスの持ち味全開とまではいかない
でもイネスには海洋が舞台でない作にも出来の良いものが有るらしいが、「蒼い氷壁」もまあまあ水準作だろう

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