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ミステリの祭典

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どこよりも冷たいところ
リディア・チン&ビル・スミス

作家 S・J・ローザン
出版日2002年06月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 mini
(2009/07/15 10:47登録)
暑さの続く7月のニューヨークの街
ビルディング建築現場は都会の夏の暑さとは裏腹に冷やりとしているのだった
建築現場で頻発する事件の調査に、私立探偵ビル・スミスは経験のある煉瓦工として潜入したのだがまたしても事件が

原題は真夏の都会の中での気温の低い建築現場という場所と抽象的な意味を掛けたものだろう
前回リディアが主役の「チャイナタウン」の書評を書いたローザンだが、1作毎に主役の座を小柄な中国系女性リディアと大柄な白人男性ビルとで交互に描いている
今回はビルの視点で話が進み、リディアは脇役に回る
各受賞歴豊富なローザンだが、なぜか受賞したのはビルが主役の作品が多い
ビルが主役のものは正統派私立探偵ものの趣がありアメリカ人受けするのだろうが、作者が女性という先入観があるせいか、リディアが主役の方が脇役含めて人物描写に精彩がある気がするんだよな
でもやはりローザンは才能ある作家だ

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