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ミステリの祭典

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シャーロック・ホームズのライヴァルたち②
押川曠編

作家 アンソロジー(国内編集者)
出版日1983年10月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 mini
(2009/01/19 11:42登録)
全三巻中の②巻目は全体的に怪盗などの悪党キャラが多い印象だ
ホームズのライヴァルと銘打っているのだから、もっと正統派探偵の割合を多くしてもよかったんじゃないかな
モリスンなどは①巻にも入ってるのだから要らなかったのでは

日本の本格読者が興味を持ちそうなのはE&H・へロンだろう
フランクスマン・ロウはオカルト探偵の元祖の一人とされていて、実はへロンはへスキス・プリチャードの別名義なのだ
プリチャードは代表シリーズのノヴェンバー・ジョーものが①巻に採られているが、クイーンの定員にはノヴェンバー・ジョーものだけが入り、フランクスマン・ロウものは採られていない
オカルト探偵というコピーは伊達ではなく、必ずしも謎が合理的に解明されず、合理性と超自然の中間な感じだ

ハーバット・キャデットはこのアンソロジーならではの貴重品
収録の短編は指紋を扱っているが、なんと書かれたのが
ソーンダイク博士ものの長編より7年も早いのだという

アーノルド・ベネットも短編集に纏められてもいいのに他ではなかなか読めないので貴重だ
リチャード・マーシュも貴重で、このアンソロジー以外では滅多にお目にかかれない珍しい短編だ
以上の作家・短編集はクイーンの定員に選ばれている

収録作の中でトリック・マニアに人気があるのはどうやら四十面相クリークものの「ライオンの微笑」らしいが、私の好みではない

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