home

ミステリの祭典

login
パリは眠らない

作家 ミシェル・ルブラン
出版日1994年09月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 こう
(2008/08/25 00:27登録)
 昇進の知らせを持って自宅に帰ったが妻は留守で愛犬と散歩に出たが鍵も財布もなくパジャマ姿で出てしまい家に帰れないジャン。妊娠したが愛人に裏切られ自殺を考えるナターシャ、強盗の計画を立てるピエールとガストン、孤独な一人暮らしのコリンヌ、過去の汚点を脅迫されている作家のヴィクトール。
 これら全く無関係な人物の視点である一日の夜23時から5時30分までを描いた作品です。
 これらの人物が様々なシチュエーションでパリの街中で交錯し更にラスト直前である店(およびその路上)に終結するところは上手いです。
 但し厳密にいうとそれまで描かれた心情、行動を考えるとそもそも店に入るかな、と思う人物もおりますし少し無理やりな感があるのと5つの視点でストーリーが動きますがどちらかというと配分はばらばらです。
 元々は他人同士が一晩という短い時間で錯綜する様を上手くまとめておりミステリとはいえないかもしれませんが面白かったです。

1レコード表示中です 書評