home

ミステリの祭典

login
すべてのものをひとつの夜が待つ

作家 篠田真由美
出版日2005年07月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 公アキ
(2015/01/16 17:59登録)
 小島に建つ西洋館を舞台に起こる連続殺人事件。館の所有者・満喜寿一郎の後継者になる条件は、館に隠された巨大ダイヤを見つけ出すこと。彼の血縁関係者の五組の男女が館に集められ、物語は「宝探しゲーム」と殺人事件の二つが同時進行する形で進められていくーー。
 物語に詰め込まれた要素は、「好きな人はたまらなく好きな」クローズドサークルもの、なのですが……。いかんせん、文が読みにくい、と私は感じました。もっとはっきり言うなら、「せっかくの物語が文章力に台無しにされているような……」という感を抱いてしまいました。
 それに、ここまで複雑に登場人物を動かすなら、館の平面図は必要では、とも思いました。
 惹句には確か「ゴシックロマンス」が謳われていましたが、物語の内容ではなく、文章にあまり色気がなく感じられてしまったせいで、全体としての印象も高く評価できないのは、残念でした。
 
(もう何年も前に読んだきりの状態でのレヴューです)

1レコード表示中です 書評