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ミステリの祭典

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黒い森の記憶

作家 赤川次郎
出版日1981年12月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点 こう
(2008/07/22 00:16登録)
これも初期のサスペンスです。かつては名外科だった老人が森のはずれの山荘でひっそり隠棲生活を送り娘夫婦を含め他人と2年以上交流を絶っている。その周辺で連続婦女暴行殺人が起こりそれに前後して奇妙なプレゼントが老人に届けられてゆく、というストーリーです。
 ストーリー上サスペンスの盛り上げは悪くありませんが、難点はとにかく死人が多いことです。しかも殺人の動機は犯人から説明されないとわからない類のものです。一応謎は全て最後に提示されますが論理的手がかりはなく読者は勘で予想するしかありません。最後に一ひねりありますが、そこには伏線があり最後の部分は推理できますが。(というより素直に推理すればそれが正解となります)
 サスペンスストーリーとしてなら評価は上がるのでしょうがミステリ的評価としてはさほど高くない作品と思います。

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