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ミステリの祭典

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クレムリンの壁を破れ

作家 乾竜三
出版日1990年02月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 ROM大臣
(2025/09/08 14:20登録)
物語はソ連の一空挺部隊が何者かの陰謀にはまって抹殺されるところから始まる。唯一生き残ったシコルスキー大尉は復讐を誓ってモスクワに舞い戻るが、話の中心はアメリカの大富豪アレキサンダー・クラフトと西側の大物スパイ・ウラゾフ将軍の二人を軸としたゴルバチョフ支援計画に移っていく。
複数視点から陰謀合戦を描き出していくのは、いかにも謀略スリラーらしい手法ではあるが、視点が分散するぶん話の筋が見えにくくなったり、キャラクターの印象が薄くなったりする弱点がある。この作品も情報小説としては読みごたえがあるが、そうした弱みを抱えているのは否めない。

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