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ミステリの祭典

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スリープウォーカー

作家 ジョセフ・ノックス
出版日2021年08月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 ROM大臣
(2023/09/07 13:58登録)
十二年前のムーア一族惨殺事件の容疑者として逮捕され、終身刑を言い渡されていた「夢遊病犯」ことマーティン・ウィックが、癌のため入院することになった。マンチェスター市警の刑事エイダン・ウェイツは、相棒のサティとともに警護にあたる。彼らは、ムーア一家のうち唯一発見されていない長女の死体の在処をウィックから聞き出すことを期待されていたのだ。ところが、病院に現れた不審な女をエイダンが追おうとした直後にウィックの病室から火の手が上がり、ウィックは死亡する。駆け付けたエイダンに「俺じゃない」と言い残して。
死期が迫ったウィックが殺されなければならなかった理由、彼が冤罪だったのか否かという謎、病院に現れた女の正体など、数多くの魅力的な謎を配置して興味を惹きつける。またクライマックスでは、古典的な本格ミステリさながら、エイダンが関係者一同を集めて謎解きをする場面もあり、そこで明かされる真実は十分な意外性を具えている。

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