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sophiaさん
平均点: 6.96点 書評数: 359件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.39 7点 孤島パズル- 有栖川有栖 2005/03/23 04:24
第二の事件で犯人が○○で犯行現場に行った可能性については、もっと早い時点で論じられるべきだったと思います。
犯人の移動手段としてあまりに自転車にばかりこだわっているので、○○で行けるような感じではないのだと思い込んでいましたよ。
可能性を匂わすぐらいはしておいた方がよかったのではないでしょうか。
もちろんそう書くとトリックがバレバレになるんですけどね。
それがこの作品の苦しいところでしょうか。

No.38 5点 陽気なギャングが地球を回す- 伊坂幸太郎 2005/03/13 03:55
あまりに何でもアリすぎで白けますし、主人公たちの会話に出てくる瀟洒な言い回しも若干鼻につきます。
自閉症児の扱いも好きではありません。
そもそもこういう軽いノリの犯罪小説というのが合わないのかも。

No.37 7点 犯人に告ぐ- 雫井脩介 2005/03/07 01:19
最初は面白かったのですが、中盤以降は主人公が警察署とテレビ局を往復するだけであまりストーリー展開に刺激がなく退屈しました。それに犯人との対決よりも、植草との対決の方にウエイトが置かれてしまっているのが不本意。肝心の事件の解決も犯人の奇跡的なミステイクに助けられただけですし、受け身ではなくもっと能動的な捜査で犯人を追い詰めて欲しかった。終わり方も中途半端に感じました。

No.36 8点 ラッシュライフ- 伊坂幸太郎 2005/02/24 17:20
5つのストーリーの時系列がどうなっているのかという疑問、それがこの作品を読み進める原動力となりました。
「拳銃の音」「ボブ・ディランのCD」「トイレに行くふりをして一仕事」等、ミスディレクションもなかなか豊富で手こずりました。
ただパズル的要素が強いあまりか、作品の持つメッセージ性は若干希薄に感じられました。

No.35 8点 プラスティック- 井上夢人 2005/02/22 00:00
自分的に井上夢人のベスト。ひと昔前の文明の利器、フロッピー・ディスクを使った演出を最大限に生かした作品です。特殊な構成の作品ですが、このような構成を採った意味がラストの54番目のファイルで明らかになります。そしてタイトル「プラスティック」の意味も。

No.34 7点 月光ゲーム- 有栖川有栖 2005/02/20 02:36
登場人物が多い上に書き分けがあまり出来ていないので、読むのが少々きつかったです。
憶測だけで他人を公然と犯人扱いする人物の多さに辟易しました。
最終的な江神部長の推理は、全部状況証拠ですね。
話が淡々と進みすぎで、極限状態に追い詰められている面々という雰囲気があまり感じられませんでした。
ラストに理代がアリスにマッチを投げるのが意味不明なんですが・・・

No.33 7点 魔球- 東野圭吾 2005/02/19 17:51
初期の東野作品の中では高い完成度だと思う。
ただ犯人の身勝手さがどうしても気になる。
犯人の関心事は自分の家族のことだけで、死を選んだのも真相を闇に葬るため。
被害者や遺族に対する謝罪の気持ちが微塵も感じられない。
それを「家族を守った」という美談のように仕上げるのはどうかと思いました。

No.32 6点 オーデュボンの祈り- 伊坂幸太郎 2005/02/15 04:12
ちょっと大人向けの童話(?)みたいな話でしょうか。
すごく含蓄のある作品のような気もしますが、ミステリとして評価するのは難しいです。

No.31 8点 第三の時効- 横山秀夫 2005/02/11 03:52
最初の話の冒頭に穏やかならぬ文章が。これは嫌でも引き込まれてしまいます。どの話も読んでしばらくすると話の内容を忘れてしまいますが、再読するとやはり面白い。これは連城三紀彦の作品に通じるものがあります。三つの班の班長たちがこの連作短編の軸になっているわけですが、朽木と村瀬に比べると楠見の出番がちょっと少ないですかね。それで起訴できるのかなと思う事件もいくつかありますが、この連作短編で描きたいのは刑事たちの人間ドラマだということで目を瞑りましょう。

No.30 7点 慟哭- 貫井徳郎 2005/02/05 04:17
どんでん返しがすごいという評判を聞きつけて読んだんですが、これはあまり考えて読まない私でもかなり序盤で分かってしまいました。
叙述ものだと知って読んだら100%分かるレベルです。
読者への錯誤の植え付けが遅い上にヒントが多すぎると思います。
予備知識ゼロで読んだら違ったんでしょうか。

No.29 5点 テロリストのパラソル- 藤原伊織 2005/02/01 18:38
肌に合わない作品。序盤から何やらよく分からないままどんどん話が進んでいくので付いていくのが大変でした。ここまで読者置いてきぼりの作品をかつて読んだことがありません。ギャグ作品なのかと思うほど。男の友情をテーマに描いているつもりでしょうが、無差別テロをやるような人間にどうしても感情移入できなかったです。

No.28 8点 クリムゾンの迷宮- 貴志祐介 2005/01/29 02:09
斬新な舞台設定でありますし、ゲーム機の一つが壊れたせいで重要な情報が欠けたままゲームを進めないとならなくなるなど、謎の作り方が上手いと思いました。
参加者がグール役になるというのも意外性がありました。
ただ、ラストで肩すかしを食らった感じです。
ちょっと大風呂敷広げすぎて収束に困ったんですかね。
回収されないままの伏線もちらほら。
あと、作中に「ブッシュ・タッカー」という言葉が頻繁に出てきますが、大抵の日本人にとって馴染みのない言葉だと思いますので、最初に解説が欲しかったです。

No.27 6点 ZOO- 乙一 2005/01/26 03:42
「世にも奇妙な物語」のような短編集。
「GOTH」のような本格寄りのものより、こういう作風の方が合ってるんじゃないですかね。

No.26 5点 暗いところで待ち合わせ- 乙一 2005/01/24 03:11
二人の独白が交互に繰り返されるスタイルなので、心理描写が多く若干読みにくいです。着想は悪くないと思いますが、読者を感動させるための演出が今ひとつ不足している気がします。特にラストにもっとひねりが欲しかった。あとミチルの友人の女の子に不快感を感じました。

No.25 5点 レイクサイド- 東野圭吾 2005/01/18 02:53
お受験の世界を悪し様に描き過ぎで、ちょっと気分が悪くなりました。
キャラの描き分けもあまり出来ていず、内容も薄っぺらい。

No.24 8点 半落ち- 横山秀夫 2005/01/14 02:25
警察や検察、裁判所、マスコミ等の内幕に関心があるので、
全部見せてくれたこの作品は大変お得でした。
隠していた歌舞伎町行きの真相も感涙ものですが、
それをより際立たせる構成が白眉ですね。
保身やメンツを超越した人間愛、それがこの作品のテーマでしょう。

No.23 5点 GOTH リストカット事件- 乙一 2005/01/10 17:58
このミス2位ということで期待して読みましたが、特に目新しさは感じられませんでした。ミステリー初心者のうちに読めばもう少し楽しめたのでしょうか。「犬」のあまりにも無理がある叙述トリックと「記憶」のあまりにも読めすぎるオチ、この2つが大きな減点対象となりました。特に「犬」の叙述トリックは絶対にやっちゃ駄目なやつでしょう。それから文章がどうしてもラノベレベルなので、そこは割り切りが必要です。

No.22 9点 葉桜の季節に君を想うということ- 歌野晶午 2005/01/05 05:03
読者の錯誤を誘発する伏線が目白押しです。タイトルも何となく付けたのかと思っていたら、重要な意味があったんですね。ちょっと強引な叙述トリックではありますが、綺麗に収束させてくれたのでこの点数です。個人的に一番効いたON対決の伏線のインパクトが年を経るごとに薄れていくのが残念ではありますが。

No.21 6点 99%の誘拐- 岡嶋二人 2004/10/10 03:26
過去の誘拐事件の真相が明らかにされて以降は物語に対する興味が薄れてしまいました。
作者も収束に困ったような印象を受けます。
日記の虫食い部分にもっと重要な意味があると思っていたのですが。

No.20 5点 宿命- 東野圭吾 2004/10/01 01:10
う〜ん、読んでから1年くらいしか経ってないんですが、
主要人物2人が○○だったということ以外何も思い出せない作品ですね。

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sophiaさん
ひとこと
世評の高い物を中心に読んでいっています。点数はミステリーとしてのみならず、読み物として面白いかどうかを考慮して付けています。ジグソーパズルのような複雑な作品は苦手です。
好きな作家
米澤穂信 今村昌弘 方丈貴恵 知念実希人
採点傾向
平均点: 6.96点   採点数: 359件
採点の多い作家(TOP10)
東野圭吾(31)
米澤穂信(16)
道尾秀介(14)
伊坂幸太郎(13)
綾辻行人(13)
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