海外/国内ミステリ小説の投稿型書評サイト
皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止 していません。ご注意を!

イッセーさん
平均点: 7.00点 書評数: 2件

プロフィール高評価と近い人 | 書評 | おすすめ

No.2 7点 セカンド・ラブ- 乾くるみ 2014/06/08 07:54
No.15のつづき。その後見えてきたものについて。
本作品の本当の主人公は、本物の「美奈子」であり、彼女による「なりすましと事実(双子)の発覚を隠すための隠蔽工作」物語ではないかと。
 もしかしたら殺人(偽装自殺)も行われているかも。
・「春香」と「美奈子演じる春香」と「西川」の三角関係から、「西川」の存在が危険なものとなりこの世から消された。
・交通事故は実は、仕組まれたものであり、事故の相手は「倉持」ではないのか?(交通事故も傷害事件のひとつ。何も喧嘩だけが傷害事件ではない。)「美奈子」にとって「春香」はこの世に2人要らないのだから。
・「ほくろ」の件は、遺影にほくろが無かったことから、ごみであったとの解釈でよいと思うが、何故「つけほくろ」の必要があったのか疑問が残る。
・「尚美」については引き続き検証を要す。
「春香」として生きていく決意をした「美奈子」にとって脅威となる人物は誰か?と考えると、なんとなく繋がってきそうである。と、なると次は「紀藤」が危ない。新婚旅行先で事故死しなければいいのだが。ただ真相は事故死に見せかけた殺人なのだが・・・。
 本作は「イニシエーションラブ」より手が込んでいるかも知れない。


No.1 7点 セカンド・ラブ- 乾くるみ 2014/06/08 01:19
正明が自殺したという「オチ」以外に、何かあると思って何度も読み返しているのだが、決定的な確証が得られず、暫く検証が続きそう。そういった意味では、「かなり楽しめた」というより「現在進行形で楽しんでいる。」現段階での推測として、死んだのは「春香」で「美奈子」が「春香」を演じているということ。免許証の有効期限は昭和60年の誕生日、当時の道交法では有効期間は3年間のはず。ということは、前回の更新時期は昭和57年2月23日から同3月23日の間で、その時期「美奈子」は交通事故で顔面に大きな怪我をしていたはず。
(事故の時期が特定できないが、文脈から推察して。)
でも免許証の写真は「ほくろ」らしきものがある以外、特に異状はない。交通事故を起こし、その後自殺したのが「本物の春香」であり、その後「春香」に成り済ましているのが「本物の美奈子」では?というのが現段階での分析状況。
「ほくろ」「倉持」「尚美」「西川」・・・そのあたりを更に読み込むとまだまだ何かが見えてきそうな予感がします。
たとえば、「西川」を振ったのが「春香に成りすましていた美奈子」でこれがきっかけで「本物の春香」は交通事故を起こしたのでは・・・とか。
 2度読みどころか、まだまだ楽しめそうな作品です。

キーワードから探す
イッセーさん
ひとこと
(未登録)
好きな作家
(未登録)
採点傾向
平均点: 7.00点   採点数: 2件
採点の多い作家(TOP10)
乾くるみ(2)