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蟷螂の斧さん
平均点: 6.09点 書評数: 1634件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.1614 7点 白夜行- 東野圭吾 2024/01/18 15:54
全体の流れが悪いと感じました。その原因は連作短編を長篇に書き直したことにあるようです。事前の寄せ集めの情報から、二人の逃避行の物語と勝手にイメージしていましたが全然違いましたね(笑)。余計なエピソードが多く全体がぼやけてしまった印象です。もっと短ければ9点献上できたと思います。二人の心理描写を描かないことが特徴なのかな?。刑事がいい味を出していました。

No.1613 6点 オセロー- ウィリアム・シェイクスピア 2023/12/31 15:42
クリスティ氏の「カーテン」でポアロがヘイスティングに残したヒントはシェイクスピアの「オセロ」でした。そこで「新訳オセロー」(角川文庫)を拝読。本書もそうですが他書も動機から結末まで裏表紙に書いてある。ミステリー読みから見ると信じられない!!!。一般書を読む人はこれでも平気なんだろうか?変なところが気になった(笑)。オセローはデズデモーナに魔法をかけて結婚したが、オセローはイアーゴ―に魔法をかけられてしまったということでしょうか。イアーゴ―は性悪でエロ話を平気でする男です。当時(400年前)の貞操観念はどうだったんだろう?。オセローはムーア人(黒人)で特別だったのだろうか?。結構、この点がポイントになっているように思いました。解説によれば「寝取られ幻想」という一種の病のようです。当時は男性性が求められており、妻を完全に従属させなければならない。しかし、果たしてどうなのか?という不安感を男は持っていたようです。貞操観念より男の立場、面子ということになるのでしょうか。あと、驚いたのは、本作には種本(ジラルディ・チンティオ「百話集」(1565年))があるということでした。

No.1612 6点 交換殺人- フレドリック・ブラウン 2023/12/28 21:12
主人公は金欠だった。だが仕事が入り出し、殺人まで行わなくてもいいかな?と思うようになる・・・。結末の予想は相棒の裏切りであるが、さて・・・。この作品はやはり結末で評価が分かれてしまう。私は肯定派ですね。その先が気になります(笑)。

No.1611 8点 ダイヤルMを廻せ!- フレデリック・ノット 2023/12/24 13:55
映画の原作を読むマイシリーズ。1954年ヒッチコック監督により映画化、1998年、マイケル・ダグラス氏主演でリメイクされています。「暗くなるまで待って」(1967年)オードリー・ヘップバーンさん主演も著者の作品(戯曲)ですが翻訳はされていません。残念。さて、本作は・・・著者によれば「計画を練るときには完璧であっても、実際に行ってみると、思わぬトラブルがあり、・・・」の如く、犯人側にとって大トラブル発生。凶器に係る伏線が気に入っています。倒叙形式の傑作。

No.1610 9点 カーテン- アガサ・クリスティー 2023/12/17 11:37
著者の作品で最後に読もうと思っていた作品。その間に何回もネタバレされてしまった(笑)。著者の最盛期(1943年)の作品(発表は1975年)で傑作であると思う。副題で「ポアロ最後の事件」を入れた方が、もっと読まれ評判が上がったような気がしますね。スタイルズ荘で始まり、スタイルズ荘で終わる。なんともお洒落で粋な配慮。ワトスン役のヘイスティングが主役とも思えるような展開。それがなんとも大伏線になっている○・・・・・・の犯罪。老いて死を迎えるポアロの決断は・・・等々読みどころ満載

No.1609 6点 ひらいたトランプ- アガサ・クリスティー 2023/12/02 08:15
ブリッジのルールを知っていれば、もっと楽しめたかな。なにしろ、ブリッジの点数表から心理を読み取るんだから。もう一つの要素は、容疑者の過去の犯罪と、今回の殺人の共通点を探すというもの。物語の構成は面白かった。ただ、ラストの寸劇はいただけない。発見された証拠を突きつけてからの告白の方がスマートであったと思う。

No.1608 6点 ヘラクレスの冒険- アガサ・クリスティー 2023/11/22 18:01
①ネメアのライオン 6点 犬の誘拐事件を引き受けたポアロ。ただそれだけで終わるポアロではない・・・毒殺計画
②レルネーのヒドラ 5点 愛人と結婚するために妻を毒殺したという噂が流れ・・・犯人は夫?愛人?
③アルカディアの鹿 5点 行方が知れなくたった女性を探して欲しいとの依頼・・・残念な結果となったが
④エルマントスのイノシシ 4点 閉ざされた山奥のホテルに殺人犯がいるという・・・警部が潜入しているが
⑤アウゲイアス王の大牛舎 6点 元首相が詐欺や横領を働いていたというスキャンダル。いかにもみ消すか?…セックススキャンダル
⑥スチュムパロスの鳥 7点 前途ある青年は母娘と懇意となる。娘には夫がおり嫉妬深い男という。娘は夫を殺してしまい、青年に相談するが・・・賄賂の通用する国
⑦クレタ島の雄牛 7点 青年は自分は狂っていると婚約を破棄、自害しようとしていた・・・精神病の血筋
⑧ディオメーデスの馬 4点 将軍の娘が麻薬を飲んで、医者に相談・・・密売人の正体
⑨ヒッポリュテの帯 6点 盗まれたルーベンスの絵画と女子学生の汽車からの消失事件の関係は?・・・美人登場
⑩ゲリュオンの牛たち 5点 不審死が続く、怪しい新興宗教に潜り込んだ夫人は・・・狂人の信者
⑪ヘルぺリスたちのリンゴ 8点 盗まれた宝飾酒杯の行方・・・修道院(短編としての纏まりはNO.1)
⑫ケルベロスの捕獲 6点 クラブ「地獄」で麻薬取引が行われているが、証拠が見つからない・・・かつてポアロが惚れた伯爵夫人(ユーモア系で締めくくり)

No.1607 7点 アルジャーノンに花束を- ダニエル・キイス 2023/11/05 21:43
(再読)書庫整理していたら出てきました。SFとして登録されていたのですね。アリス、フェイの登場で、結構、男と女の物語だったりして・・・ラスト、及び題名の意味が不朽の名作と言われる所以か。

No.1606 7点 天使の傷痕- 西村京太郎 2023/11/01 12:34
本格+社会派の位置づけでいいと思います。1965年の作品で58年も前の話なのですが、人間の気持ちは当時とそれほど変わっていないのではないか?とやるせない気持ちになってしまいました。

No.1605 8点 あやかしの裏通り- ポール・アルテ 2023/10/27 17:36
「路地の消失」と「過去と未来の幻影」という謎で引っ張って行きます。それが5人も体験しているとなると結構難題となりますなあ。犯人が誰?なんかは頭の中からすぽっと抜けてしまったため、ラストの真相はインパクトがありましたよ。

No.1604 6点 レ・ファニュ傑作集- シェリダン・レ・ファニュ 2023/10/17 20:15
「怪奇」より「心理スリラー」の先駆的な作品集と言えるかも
①アイルランドのある伯爵夫人の秘めたる体験(1838年) 7点 「アンクル・サイラス」(1864年)の元ネタ。単純に犯罪が描かれている。アリバイ工作、そして初の「密室」もの
②タイローン州のある名家の物語  5点 名門の貴族の男に嫁いだ名家の娘。しかし、盲目の女が現れ自分が妻という。男はその女は狂人であるというが・・・女の殺意(その裏には)
③夢 5点 大酒のみの大工が死の床にあった。神父は終油の儀式を行うため男の家に向かった。しかし大工は神父が家につく前にこと切れていた。やがて神父は、死んだはずの大工が身を起こすのを目撃することになる・・・地獄の夢(友人の誘いは仲々断れない)

No.1603 6点 有栖川有栖の本格ミステリ・ライブラリー- アンソロジー(国内編集者) 2023/10/15 12:17
①埋もれた悪意(巽昌章) 6点 行方不明の息子を捜していると、息子を名乗る二人の人物が現れた。どちらが本物なのか?・・・証拠の手形、産婆の殺害(発想の転換)
②逃げる車(白峰良介) 5点 スピード違反の男はパトカーを振り切り、病院の前で急停車。警官がかけつけると男は病院内で死亡していた・・・NaCNによる自殺?(犯人特定の根拠が著しく弱い)
③金色犬(つのだじろう) 漫画なので採点対象外(私的方針)
④五十一番目の密室(ロバート・アーサー・1951年) 8点 書評済
⑤〈引立て役倶楽部〉の不快な事件(W・ハイデンフェルト・1953年) 8点 山荘で毛を剃られた全裸の銃殺死体が発見された。密室で血痕、銃痕は発見されなかった・・・死体の正体(④のオマージュ?スパイ大作戦風)
⑥アローモント監獄の謎(ビル・プロンジーニ) 4点 「密室大集合」アメリカ探偵作家クラブ傑作選(7)で書評済
⑦生死線上(余心楽) 6点 列車内での殺人。容疑者は別の列車に乗っていたというアリバイがある・・・列車からの電話(結構単純なトリック)
⑧水の柱(上田広) 8点  鉄橋を走る列車。下は急流の川。女が男を突き落したようだが、その女はどの駅からも降りていない・・・車掌の推理談(金の回収方法には驚き)
⑨「わたくし」は犯人……(海渡英祐) 8点 夫の愛人の小説風日記。そこには妻殺しの様子やアリバイ工作が描かれていた。実際、その通りの殺人が発生。愛人は犯行時刻、飲んでいて記憶がないと言い張る・・・トリックを使い捨てるトリック(なるほど)
⑩見えざる手によって(ジョン・スラデック) 5点 芸術家の元に届いた殺害予告。外で見張っていたが密室内で殺害された・・・12Fマンション(上下階が留守)

No.1602 7点 Butterfly World 最後の六日間- 岡崎琢磨 2023/10/10 18:07
非暴力が徹底された世界(VR)で、殺人が起きるはずがない。プログラムの欠陥、またはクラッキング?。事件が起きてから実験を行ってみる。アバターにナイフを突き刺してもはね返ってしまう。やはり、非暴力の世界は生きている・・・。どのような方法で殺人を行ったのか?ハウダニットを中心に物語が展開。解決篇も明快なロジックで楽しめた。なお、わずかだが「荘子」に係る蘊蓄も披露され、好感度アップ(笑)。

No.1601 7点 アンゴウ- 坂口安吾 2023/10/10 18:00
29作品中、幻想、奇譚のみ評価 
①傲慢な眼 7点 美しく気位の高い令嬢は、背後に傲慢な眼を感じる。それは浜辺で絵を描いている少年の眼であった・・・睨み合うだけの二人(青春というもの)
②南風譜 7点 生身の女体以上にエロティックな仏像に執着する男・・・仏像に血(白痴の妻)
③紫大納言 7点 紫大納言という好色男が、天女の落とした笛を拾った。返して欲しいと懇願する天女を官能的な眼で見つめる大納言。だが、その笛を山賊に奪われてしまい・・・リンチ(幻想)
④我鬼 7点 太閤秀吉と関白秀次の愛憎と狂気・・・権力への妄執(秀次の殺戮衝動が凄まじい)
⑤花火 8点 面クイな私はブ男と結婚。やがて美男な優男に惹かれてゆく・・・壮絶な〇〇(プラトニック)
⑥無毛談 6点 恋文が届くのが愉しみな私。郵便配達が来るのを待つ私。だが女中が私よりいち早く郵便物を取りに行く・・・女中の秘密(ユーモア)
⑦アンゴウ 8点 戦死した旧友の蔵本を古本屋で見つけた。本に挟んであった暗号は「いつもの処にいます」。私は妻と旧友との不倫関係を確信する。妻は戦禍で失明しており、二人の子供を空襲で失っていた・・・他の蔵書の暗号(どんでん返し)
⑧日月様 6点 精神病院を退院した私。女装したキミちゃんという男に出会う・・・刺青、皮はぎ(夫婦の秘密)
⑨保久呂天皇 7点 久作は自分の家がこの村の天皇だったと思い、石室を作り始めた。隣家に泥棒が入り久作が疑われた。石室に金が隠してあると、子供たちが山の墓をくずし始めると親たちが慌ててそれを止めた・・・天の祟り(先の読めない狂気)

No.1600 7点 アンクル・サイラス- シェリダン・レ・ファニュ 2023/10/09 18:50
折原一氏の「模倣密室」で紹介された密室ベスト10(下記・順不同)を読み終えて
一般的にエドガー・アラン・ポーの「モルグ街の殺人」(1841年)が最初の密室とされています。しかし、本作(1864年)のプロットとなる短篇「アイルランドのある伯爵夫人の秘めたる体験」(1838年11月号「ダブリン・ユニヴァーシティ・マガジン」掲載の方が先であると「密室ミステリー概論」(ロバート・エイディー)「密室殺人大百科 上」収録にありました。へーっ、そうなんだ!?。このような発見も読書の楽しみですね。かねてより、モルグ街は密室とは思えない。つまり人為的なものではないと思っていたので、溜飲が下がった思いです(笑)。

上巻は怪しい人物は出てきますが、かなり退屈です。この時代の小説の描き方なので致し方ないか(苦笑)。下巻の中盤から一気に盛り上がります。サイラスが捉えどころのない摩訶不思議な人物像として描かれており不気味な感じを醸し出していました。

〇三つの棺(ジョン・ディクスン・カー)5点
〇プレーグ・コートの殺人(カーター・ディクスン)4点
〇見えないグリーン(ジョン・スラデック)7点
〇くたばれ健康法!(アラン・グリーン)5点
〇ビッグ・ボウの殺人(イズレイル・ザングウィル)8点
〇アンクル・サイラス(シェリダン・レ・ファニュ)7点
〇五十一番目の密室(ロバート・アーサー)8点
〇「引立て役倶楽部」の不快な事件(W・ハイデンフェルト)8点
〇密室の行者(ロナルド・A・ノックス)8点
〇本陣殺人事件(横溝正史)9点

No.1599 8点 名探偵に甘美なる死を- 方丈貴恵 2023/09/24 12:36
再度、ミステリーを読むきっかけとなった「インシテミル」のような展開。そして「現実世界」と「VR空間」を行き来するという特殊設定。二つの世界で密室殺人が発生。その謎を解かなければ現実の「死」が待っている。VRならではのトリックが秀逸です。ただ、その密室自体は古典にあるバカミス的なものでした(笑)。惜しいところは、後半の謎解きがやや複雑で難解な点ですね。ラスト、主人公と犯人とのやり取りが意外とあっさりし過ぎと感じたが、エピローグで納得。これは前作の2冊を読んでいないとピンとこないかも。

No.1598 8点 そして名探偵は生まれた- 歌野晶午 2023/09/18 10:09
①そして名探偵は生まれた 8点 山荘のホールでの殺人事件。外は雪で足跡なし。本作の評価のポイントは「密室のトリック」の良し悪しではなく、如何に「名探偵が生まれたか」の経過と動機にあります。その点、ブラックでユーモアに満ち、言うことなし。お見事!
②生存者、一名 9点 単行本で書評済
③館という名の楽園で 8点 単行本で書評済

No.1597 5点 密室殺人大百科〈上〉魔を呼ぶ密室- アンソロジー(国内編集者) 2023/09/17 11:48
①疾駆するジョーカー(芦辺拓) 7点 別荘の部屋から血の付いたナイフを持ったジョーカー姿の男が出てきた。見張り番を殴打し物置部屋(窓は施錠)に飛び込んだが犯人は消えていた・・・部屋の見取り図(これぞ逆転の発想)
②罪なき人々vsウルトラマン(太田忠司) 5点 以前、飛び降り自殺が起きたマンションの屋上にウルトラマンのお面をかぶった男が出現。爆弾を仕掛け、野次馬を人質に・・・屋上からの消失(バカミスっぽい)
③本陣殺人計画(折原一) 6点 叔父に想い人と遺産を奪われた男。新婚初夜は離れで。「本陣殺人事件」を参考に、二人の殺害計画を立てるが・・・漁夫の利(パロディ。ここで黒星警部にお目にかかれるとは)
④まだらの紐、再び(霧舎巧) 6点 アパートで毒蛇に噛まれた女性の死体。管理人も同様で、手首を切断されていた・・・毒蛇の飼い主(プロットは好み)
⑤閉じた空(鯨統一郎) 5点 一人乗りの気球でピストル自殺。詩人荻原朔太郎は他殺という・・・砂袋(手品ネタ?)
⑥五匹の猫(谺健二) 5点 少女が火事で焼死。その後、母親が公園のブランコで死亡。周囲には足跡はなかった。DVの父親が・・・多重解決(どれも今一つ)
⑦正太郎と田舎の事件(柴田よしき) 4点 6時に扉を閉めた蔵。帰宅するはずの娘が蔵の中で絞殺されていた。6時以降、蔵の明りが点き消えた・・・時計(偶然による密室)
⑧泥具根博士の悪夢(二階堂黎人) 5点 雪の足跡密室と4重ドアの密室。超能力者の登場・・・塩(謎はいいが解決篇が・・・) 
⑨マーキュリーの靴(鮎川哲也) 5点 女性作家の刺殺体を編集者が発見。雪の足跡密室・・・雪の前後(既視感たっぷり)
⑩クレタ島の花嫁−贋作ヴァン・ダイン(高木彬光) 4点 貴婦人の夫、従兄が死亡。パプルスの呪いか?・・・パープル(タバコの煙)
⑪デヴィルフィッシュの罠(ジョン・ディクスン・カー) 5点 海賊の財宝を引き上げようとする男たち。大ダコがいるようだが・・・海賊の生き残り(密室ではない)
(注)2000年版と2003年版では作品の入れ替えあり

No.1596 5点 消えた娘- クレイ・レイノルズ 2023/09/09 20:57
「謎の物語ブックガイド」で「真相が最後まで分からない作品」と紹介されています。裏表紙には「今までに例のないまったくユニークな心理サスペンス」とあります。謎を解くというより、行方不明になった娘をひたすらに待つ母親と、保安官の心象風景を中心に描かれています。よって、心理サスペンスを期待すると裏切られるかも。

No.1595 7点 孤島の来訪者- 方丈貴恵 2023/09/08 17:07
最近、流行りの特殊設定の本格ミステリーですね。本格ミステリーとしては、目新しいトリックがあるわけではなく王道通りの展開です。設定で思い起こすのはSF「遊星からの物体X」です。犯人特定は、確か血液が何かに反応するだったと記憶していますが、本作の犯人は水に弱いということです。なら、海に浸かればと思ったのですが、海は大荒れで不可。水道もないので風呂も無理でした。雨も降りません(笑)。惜しいと思うのは「第十章 船上 事件終結」は不要だったのでは思うことです。多重解決がお好みの方には高評価になるのでしょうけれど、私などはややこしさが増すだけで飛ばし読みです(苦笑)。すんなりエピローグに繋がれば8点献上でしたが・・・。

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蟷螂の斧さん
ひとこと
ミステリーは、作家中心では読んでおらず、話題作や、ネットでのお勧め作品を読んでいます。(2013.6追加~本サイトを非常に参考とさせてもらっています。現在は、読後、類似なトリック・モチーフの作品を探した...
好きな作家
ミステリー以外で「石川達三」、短編で「阿刀田高」、思想家で「荘子」
採点傾向
平均点: 6.09点   採点数: 1634件
採点の多い作家(TOP10)
アガサ・クリスティー(53)
折原一(48)
中山七里(34)
松本清張(27)
アンソロジー(国内編集者)(22)
東野圭吾(20)
島田荘司(20)
歌野晶午(20)
西村京太郎(19)
パトリック・クェンティン(18)