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まさむねさん
平均点: 5.86点 書評数: 1160件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.17 6点 夢・出逢い・魔性- 森博嗣 2013/10/27 18:09
 ××トリックについては,片方は序盤から気付いていたのですが,もう一方は…まったくのノーマークでしたね。
 タイトルを含めて綺麗な仕上がりだとは思いますが,かなり「技巧」に特化している印象。好き嫌いは分かれそうですね。

No.16 4点 月は幽咽のデバイス- 森博嗣 2013/10/09 23:54
 謎自体はなかなかに魅力的です。スムーズな進行で,読中ストレスを感じることもありませんでした。
 しかしながら,真相の評価は相当に微妙。すべてを台無しにしているという印象すら受けます。
 ミステリ読みに対する鋭い問題提起なのだという解釈も成り立ちえると思いますが,読後の素直な印象から,この位の点数にしておきましょう。

No.15 5点 人形式モナリザ- 森博嗣 2013/09/18 23:32
 WHOを中心とするメイン(と言ってよいのか判断は迷うが)のトリックについては,標準レベルに達するのか微妙なところ。でも,終盤の“裏真相”やモナリザの謎,ラスト1行を加味すれば,一定楽しめたと言えるのかな。特に,“裏真相”については,前作の件もあっただけに,巧いことしてやられた感じです。
 しかし,色々と詰め込まれていて実際に驚きもあった割りに,読後にそれほど満足感を得られなかったのはなぜなのだろう。動機が,分かったようでイマイチ腑に落ちないからなのかなぁ。

No.14 6点 黒猫の三角- 森博嗣 2013/09/02 22:47
 見事に,作者の罠にかかりました。出版順に手を出して正解でした。なんて素直な読者なのだろう(笑)。
 確かに,犯人はあの方しかあり得ないだろうと,頭の片隅では思っていたのですがねぇ…。見事にやられました。そういう驚きはウェルカムなのです。
 でもなぁ,どうしてもアンフェア感が払拭できないなぁ…。最初の密室もちょっと強引,というか無理筋じゃないかなぁ…。
 とはいえ,総合的には,S&Mシリーズとはまた違った雰囲気で,嫌いではないタイプ。シリーズ続編も早速読んでみます。

No.13 5点 有限と微小のパン- 森博嗣 2013/08/25 22:35
 長い作品だっただけに,真相には相当に微妙な印象を抱きましたねぇ。「あっ,そう」としか言いようがないような…。会話シーンなどは楽しかったのですがねぇ。
 ちなみに,真賀田四季に対する評価が(物語中でもこのサイトでも)異様に高いような気がするなぁ。個人的にはちょっとよく分からない。自分が凡才だからかなぁ。それほど興味を抱けないんだよなぁ…。

No.12 5点 虚空の逆マトリクス- 森博嗣 2013/08/10 12:14
 バラエティーに富んだ短編集と言えなくはないのですが,出来栄えは相当にマチマチだなぁ…という印象。不発っぽい作品も正直ありましたね。
 とはいえ,「ゲームの国」の回文ネタはなかなか楽しかった。それとファン限定でしょうが,S&Mシリーズの短編が挿入されていることにも,多少のお得感が。(どちらもミステリ的には軽いのですがね…)

No.11 5点 探偵伯爵と僕- 森博嗣 2013/07/28 12:41
 ミステリーランド作品。このシリーズは個人的にいつも評価に迷うのです。(でもソコがまた好きだったりもする。)
 解決までのストーリーは,大人としてはちょっと平板な感じもするのですが,子どもとしては一定楽しめるのかなぁ…という気もします。
 一方で,ラストの伯爵からの手紙はどうなんだろう。「!」となる子どもも確かにいそうだし,まぁ,良しとすべきなのかな。(個人的には,「へぇー」位だったですが…。子ども向けと捉えるとなぁ…。)

No.10 5点 数奇にして模型- 森博嗣 2013/06/30 21:27
 謎の提示(導入部)は結構好みのタイプで,期待が高まったのですが…。結果的にはそうでもなかったなぁ…という印象。
 もっとも,中だるみ感を抱かずに読み進められたし,登場キャラの個性もあって,シリーズファンとしては,まぁ楽しめたと言えるのかな。
 ちなみに,本作の個人的イチオシキャラは,国枝サン。(曾我医師も捨て難いか)

No.9 7点 今はもうない- 森博嗣 2013/06/02 21:35
 率直に言って,楽しめました。でも評価はなかなか難しいなぁ。
 まず,W密室については,謎の提示や仮説の検証過程など,期待が相当に高まった割りに,真実が何とも微妙。決してアンフェアではないのですが…モヤモヤしますね。
 一方,メイントリック(?)については,完全にしてやられました。一人称部分など匂いがプンプンで,様々想定しながら読んでいたのですが…,そう来ましたか。十分に練られているし,巧いです。
 ただし,シリーズファンではない方,極端に言えば,この作品が初のS&Mシリーズであった方にとってはどうなのだろう?ファンであることを前提とした技巧っていう感じも受けましたね。
 確かに,シリーズの中では,こういったタイプの作品も時に必要だと思いますし,ハマることも多いと思うのですが,えてして「シリーズ・ナンバーワン」とはならないものですよね。

No.8 6点 夏のレプリカ- 森博嗣 2013/05/12 18:32
 萌絵の高校以来の友人「簑沢杜萌」を中心とした事件を描いた作品。
 前作『幻惑の死と使途』と同時期に起きたという設定でして,前作には奇数章しかなく、本作には偶数章しかないという凝った構成になっているのですが,同時並行で読まないと真実が分からないというような設定には(多分)なっていません。お好きな方はシンクロ感を楽しんでみては?といった程度でしょうか。
 内容としては,本書の登場人物自身が語っているとおり,前作の事件ほどの派手さ,不可解さはありません。でも,個人的にはこちらも嫌いではない系統。このシリーズでは珍しいタッチでしたし,結構驚かされました。萌絵嬢が真実に気付くシーンも美しく,記憶に残りそうです。
 ちなみに,萌絵嬢や犀川センセの出番の少なさについては,私にはむしろ心地よかった(笑)。これくらいで丁度いい。

No.7 7点 幻惑の死と使途- 森博嗣 2013/05/06 22:19
 フー・ハウ・ホワイ全ての要素が織り込まれている上質なミステリだと思います。綺麗です。S&Mシリーズは「封印再度」以降読んでいませんでしたが,想像以上に盛り返してくれました。
 マジック(マジシャン)を絡めた設定がまず心憎い。その設定での,あのトリック…感服いたしました。見せ方っていうのは重要だなぁ…と再認識させていただいた次第です。
 作品としてはかなり評価したいのですが,実は前々から萌絵嬢の思考,言動等が苦手でして,本作においても印象が好転することはございませんでしたので,評価と結びつけるべきではない事項かもしれませんが,気持ち減点いたします。

No.6 5点 まどろみ消去- 森博嗣 2012/04/01 21:58
 短編集です。おそらくは,作者の実験場なのでしょう。そう!実験!
 実験としては,「やさしい恋人へ僕から」と「悩める刑事」に一応の意義があったのでは。(あくまでも,実験の意図が分からない作品よりは良いという趣旨ですよ。念のため。)
 いや,実験ってのは,「失敗」をどう活かすかが重要なのでしょうなぁ。さすがは理系作家。勉強になりました。

No.5 4点 封印再度- 森博嗣 2012/03/11 20:02
 正直,微妙です。
 「良かった」と言えるのは,壺・鍵・箱・凶器の謎,そしてタイトルくらい。強引過ぎる箇所が複数あるし,内容に比して無駄に長すぎます。
 ちなみに,萌絵嬢ってこんなキャラだった?急激にイヤな感じに成長しちゃいましたねぇ。犀川センセの魅力まで吸い取る魔力。要するに,二人とも「おこちゃま」ってことで1点減点ですな。萌絵嬢は、この作品では不要というかもの凄く邪魔。

No.4 5点 詩的私的ジャック- 森博嗣 2011/12/24 21:28
 動機の件を敢えて無視すれば,水準以上には楽しめましたよ。当初の密室を事務的に(いや技術的にと言うべきか?),アッサリと明かす姿勢も嫌いではないです。
 でもなぁ,動機の違和感以外には記憶に残りそうにないなぁ…。

No.3 6点 笑わない数学者- 森博嗣 2011/12/03 21:27
 「オリオン像消失トリック」が簡単すぎるなぁ,伏線も分かりやすいしなぁ~と思っていたら,意図的にそうしていたのですか。ははぁ,私はまんまと「逆トリック」とやらに嵌った訳ですね。(なんて言いながら,「逆トリック」の概念ってイマイチ理解できないのですが・・)
 色んな意味で,難しい作品ですねぇ。よって,評価も難しい。

No.2 5点 冷たい密室と博士たち- 森博嗣 2011/07/24 13:19
 「オーソドックスな密室もの」という印象。本格作品としてきっちりしているのですが,特筆すべき点も見当たらないというか・・・。
 それと,多くの方が指摘していますが,某女性が殺される理由の説明には,確かに納得し難いですねぇ。プロットの本筋はいじらずに工夫できたような気がします。
 でも,読後に損したと思わせる作品ではないです。いたって平均的。

No.1 9点 すべてがFになる- 森博嗣 2010/11/13 16:19
今まで「理系ミステリ」ってイメージだけで氏の作品を避けていたのですが,ひどく損をしていたことを思い知らされました。
緻密なパズルを見せ付けられた感じ。
登場人物のキャラにも魅かれる。
登場人物に「語らせてる」内容も(共感できるかはともかくとして)好印象。
高評価になっちゃいますね。

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まさむねさん
ひとこと
ミステリとしての特別な知識なく乱読していますので、私の書評はあまりアテにしないでくださいね。
好きな作家
道尾秀介・東野圭吾・東川篤哉
採点傾向
平均点: 5.86点   採点数: 1160件
採点の多い作家(TOP10)
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