皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
斎藤警部さん |
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平均点: 6.68点 | 書評数: 1241件 |
No.19 | 7点 | 髑髏城- ジョン・ディクスン・カー | 2019/03/20 01:59 |
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名犯人、名探偵、名真相、名解決。。の全てが●●●!! トリックがどうとかの話じゃないとは思うけど、空さんもご指摘の、あの指紋の手掛かりの機微にはしびれましたわ。バンコランにさっぱス魅力を感ズないオイラだが、あのなんとか男爵は好きだ。HM卿の代わりと見做してしまいそうだった。爽やかなエンディングも良し。老眼でイソベル・ドオネイがイッペイ・シノヅカに見えちまった。
ところでクリスティ再読さんと同じく私も本作、世界大ロマン全集の旧訳(抄訳らしですな)で読みました、とは言え往時リアルタイムではなく近所の古本屋で見つけたカバー無し百円本ですが。巻末目録キャッチコピー最後の太字『家中で一生楽しめる大ロマン全集』にはクスッと笑いながらも時代の電気を感じてシビれます。 大ロマン全集に併録の「目に見えぬ短剣」「もう一人の絞刑吏」も折角なので久しぶりに再読してみました。やはり「絞刑吏」の締め方(絞首刑だけに)は味わい深い。(初読時知らなかった)浜尾四郎の短篇を彷彿とさせる。真相の尻すぼみ感が痛い「短剣」さえ怪奇ロマンの雰囲気で充実。流石です。 |
No.18 | 6点 | パリから来た紳士- ジョン・ディクスン・カー | 2018/01/06 10:41 |
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パリから来た紳士 / 見えぬ手の殺人 / ことわざ殺人事件 / とりちがえた問題 / 外交官的な、あまりにも外交官的な / ウィリアム・ウィルソンの職業 / 空部屋 / 黒いキャビネット / 奇蹟を解く男
(創元推理文庫) 小説的には大ネタ遣いであろう表題作も含み、小味で愉しい短篇集。 傑作撰てガラじゃぁないが、カーを愛おしむ人なら読んで全く損は無がっぺ。 |
No.17 | 7点 | 妖魔の森の家- ジョン・ディクスン・カー | 2016/09/16 23:51 |
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妖魔の森の家/軽率だった夜盗/ある密室/赤いカツラの手がかり/第三の銃弾
(創元推理文庫) 何と言っても美しきおぞましき重みと反転の表題作が圧巻(単体で8.4点)。他の作品もみな締まり良く魅力的。物語もカラフルで読みやすい面白い。 全体的にチマチマカサカサした「不可能犯罪捜査課」よりずぅ~っと好きよ。 |
No.16 | 5点 | 不可能犯罪捜査課- ジョン・ディクスン・カー | 2016/09/09 01:52 |
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題名がものものしい割に小粒な物理トリック短篇集。足跡無いとか人が消えたとかチャンチャカチャンのオンパレードだが、意外と渋い歴史ミステリ系も混じってたりする。私はカー贔屓な方なので4点には落とせません。 |
No.15 | 8点 | 疑惑の影- ジョン・ディクスン・カー | 2015/11/02 15:47 |
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カー好きには最高の一作だなや、と思った記憶しか残っていない。そして自分はカー好きだったので最高に面白かった。ガチンコ勝負のどんでん返しは感涙モノだ。 再読候補の最右翼。 |
No.14 | 8点 | 死者はよみがえる- ジョン・ディクスン・カー | 2015/10/23 12:49 |
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これは相当に好きだ。出だしも中盤も驚きの結末も文句なし。 あまりに意外な犯人は、、本気(マジ)で分からなかったから、真実(マジ)驚いたな!! でも結末だけの作品じゃないからね、最初にも書いた通りのっけから乗せられてずーっと面白いお話なの。それでいて最後にアレでしょ、こりゃひっくり返りますよ。。 「火刑法廷」なんかよりずーーっといいね。 |
No.13 | 5点 | 曲った蝶番- ジョン・ディクスン・カー | 2015/10/23 12:40 |
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本屋の背表紙の題名と著者名だけ見て、密室物かとしばらく思っていたものです。固く鍵の掛かった書斎のドアを探偵警察家の者総がかりの力づくでぶち破ったら、はずみで蝶番がひん曲がってしまいました。しかし、よく見ると、ありえない方向への曲がり方をしており。。 みたいなね。
いっそ本当にそういう物語だったら良かった(?)。不可能事象の解明はなかなかに拍子抜け。とは言えどこか土埃の匂う古風な因縁物語の雰囲気は悪くなく、読ませてはくれる。 |
No.12 | 4点 | 火刑法廷- ジョン・ディクスン・カー | 2015/10/23 12:28 |
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好みに合わない古典名作の一つ。 最後のどんでん返しは、物語を引っくり返すというより、物語のおしりにくっついたオマケにしか見えません。「なんちゃって!」的な。
お話自体、さほど惹かれるものは無い。 カーは好きだがこれはときめかん。 |
No.11 | 6点 | バトラー弁護に立つ- ジョン・ディクスン・カー | 2015/08/31 19:18 |
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今風に略すと「バトベン」でしょうか。
若かりし頃、題名と作者の奇妙な組み合わせ(?)に惹かれて手にした一冊です。 爆発的に面白いわけでなく、まったりと雰囲気に浸れると言うわけでもないけれど、何気に爽やかなムードでサクサクと進む物語は最後まで興味を離しません。やはりパトリック・バトラーさんのキャラクターが良いのか。でも不思議なことに彼こそが主役ってわけじゃあないんですよね。 そういやずっと忘れてたけどこの作品って密室モノなんですね、なんかあんまり密室って感じしません。舞台設定がジョン・ディクスンにしちゃあ全くおどろおどろしく無いせいかしら。 ネタバレ風を言うと 。。。。。 例のヒネりある空耳、「読み間違いによる聞き間違い」はやっぱ短篇でキメて欲しかったかな。 見せ方によってはもっと知的に映えるトリックの筈なのに、、惜しい! |
No.10 | 7点 | 帽子収集狂事件- ジョン・ディクスン・カー | 2015/08/08 23:30 |
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中学の頃サーッと読んでみて意味が分からず(どこがどう不可能犯罪なの?)高校の時に再読し、ははんなるほどとひとまず納得。 今思うと、アリバイトリックにフーダニットを絡ませたトリッキーな鮎川作品めいているような。そう思うと犯人の可哀想な境遇も鮎川風に見えて来る。 |
No.9 | 8点 | 猫と鼠の殺人- ジョン・ディクスン・カー | 2015/08/08 23:07 |
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結末の意外性に圧倒された想い出の作品です。 色々と「まさかね。。」って。 「電話」の件が印象深い。 |
No.8 | 5点 | 盲目の理髪師- ジョン・ディクスン・カー | 2015/07/09 06:58 |
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題名に惹かれ、とてもとても若い頃手にしたもの。ごちゃごちゃドタバタしているばかりでしたが、、船上のざわざわした雰囲気は愉しめましたし、謎解きも驚きは特に無いものの雰囲気勝負でまずまず。 高い評価こそ付けられませんが、良い想い出の一作です。 |
No.7 | 3点 | アラビアンナイトの殺人- ジョン・ディクスン・カー | 2015/07/09 06:51 |
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長いのは構わん、博物館という舞台装置も魅力だが、何しろ話が複雑すぎる上に詰まらんから読めないこと読めないこと! 頑張って結末に辿り着けば犯人は意外な人でも何でもないし、残念でしたお疲れ様! 構成の凝り様には新味があって、目次だけ眺めるには何やら愉しそうなんだけどね。。。 カーなのに、変に真面目に走っちゃった感が有る。 大きなこけおどしが欲しかった。 |
No.6 | 9点 | 三つの棺- ジョン・ディクスン・カー | 2015/06/12 11:10 |
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誠に大事(おおごと)ですなあ、この物語に登場するトリックの全貌は!!
密室トリックとアリバイトリックが不可分に補完し合っておりますし、 犯人の意志と偶然の成り行きも絶妙に組み合っておる、 おまけに被害者と犯人が。。 更に○○○。。 そこにちょっぴりおばかさんな大物理トリックまで彩りを添え(ここまでやっといてトリックの中心じゃないってのも凄い)、全ての背景には相当に暗くて深い過去のおぞましい因縁が。。。。 こりゃ作中の「密室講義」なる戯れ(意外とあっさりで驚き)であらかじめハードルを思いっきり上げておくのもなるほど納得、むしろそれくらいして読者に心と頭の準備をさせておかないと本作のトリックが想像外にこってりがっしりし過ぎでおいそれと一発理解出来なくなってしまう、という事なのではないか? 真相解明に至るまでの物々しくも皮相な物語はさして夢中にさせるものでは無かったが、このただ事でない「何時(いつ)、誰が、何処で、何を、何故、如何様に為していたのか!」をあらためて反芻してみるに、小説の愉悦にやや乏しいにしては破格のこの様な点数を付ける外は無しとする心境に至った。 |
No.5 | 6点 | 蠟人形館の殺人- ジョン・ディクスン・カー | 2015/06/04 13:15 |
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雰囲気勝負でしたね。真犯人も真相もなんだかすっかり忘れてしまいましたが、忘れえぬ妖しいロケーション(暗闇社交場)。。。 それだけで1点半アップ。 |
No.4 | 9点 | 皇帝のかぎ煙草入れ- ジョン・ディクスン・カー | 2015/06/02 18:47 |
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セイガク(中学生)の時、その表題の異様な物々しさに惹かれ、ある種怖いもの見たさで手に取った一冊。
中身は決しておどろおどろしいものではありませんでしたが。。 見事に最後まで騙されました。クリスティ女史が脱帽したのも頷けます。 こりゃ自分が書きたかったでしょうなあ。 メイントリックは日常生活でチョイチョイ使わせてもらいました(えっ??) |
No.3 | 7点 | テニスコートの謎- ジョン・ディクスン・カー | 2015/05/25 14:14 |
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(ネタバレ気味)
「消えた足跡」トリックですが、往路の足跡が無いのはほぼ心理トリック、復路の方は物理トリック、という組み合わせの妙ですよね。 ただちょっと推理クイズみたいな仕上がりです。 でも物語は面白い。 犯人は確かに意外ですが、創元推理文庫さんが冒頭句で「犯人が意外」と言い立てるので、トリックとの連関性も含めてピンと来てしまうかも知れないな。。 |
No.2 | 7点 | 連続殺人事件- ジョン・ディクスン・カー | 2015/05/20 15:14 |
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幼き頃に読んだ作品。 いかにもジョン・ディクスンらしい舞台装置ギミックは控え目ですが、ドライなユーモアと適量のサスペンスに支えられて楽しく読めます。トリックも味のうちと言った所。ちょっと再読してみたい。 |
No.1 | 9点 | 緑のカプセルの謎- ジョン・ディクスン・カー | 2015/05/19 19:08 |
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意味ありげな題名に惹かれて若かりし頃手にした一冊。
最初から最後までテンションキープで期待を裏切らなかったけど、特にやっぱり謎解き部分が面白くて面白くて、ハラハラドキドキしたなあ。謎解き自体にあれほどエモーショナルなスリルを感じられて幸せだった。毒殺といういやらしい手段の事件相手に「トリック再現」「フィルム撮影」なんていかにも大きな心理の落とし穴がありそうなギミックの存在感も最高。全体的にざわざわした雰囲気の文章も凄くいいです。 |