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[ トラベル・ミステリ ]
蜃気楼の殺人
旧題『奥能登殺人旅行』
折原一 出版月: 1992年11月 平均: 4.50点 書評数: 4件

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光文社
1992年11月

光文社
1996年02月

講談社
2005年08月

No.4 5点 名探偵ジャパン 2018/05/20 21:39
折原一といえば叙述トリックの第一人者ですが、かつて「ミステリといえば旅情もの」という時代がありました。その時代においては、「旅情ものを書かねばミステリ作家にあらず」とまで恐らく言われていたのでしょう。仕方なく(?)折原も旅情ものを書き、そこへ得意の叙述トリックも組み込んだのですが、旅情と叙述は「ベストマッチ」とはいかなかったみたいです。
折原ミステリには、やはり狂った人間が必要です。最後になってようやくそういった人物が出てくるのですが、時すでに遅しというか、場違い感がすごいです。折原作品としては異色というか、楽しみ切れない中途半端な作品になってしまったのは残念です。

No.3 5点 E-BANKER 2011/02/18 20:45
旧タイトル「奥能登殺人行」でノン・シリーズの1冊。
当時流行していたトラベルミステリーをベースに、叙述トリックを融合した「意欲的(?)」な作品。
~銀婚式を迎えた野々村夫婦は、新婚旅行の思い出を辿るように能登半島へと旅立つ。だが夫は殺され、妻は失踪。両親の足跡を追いかける一人娘の主人公万里子は、25年前の2人がもう1組の男女と接触していたことを知る。過去と現在が錯綜する折原マジックが炸裂!~といった粗筋。

う~ん。中途半端なんですよねぇ・・・初期は作者も何作かトラベルミステリー風味の作品を発表してますが、この手のミステリーにはお決まりのアリバイトリックではなく、得意の叙述トリックを合わせたら、「きっと面白いに違いない!」と思ったんでしょうか?
「残念」。狙いどおりにはいきませんでした。何しろ、途中でネタがバレバレ。伏線の貼り方が拙なすぎです。
何しろ、ごく最初に○○が同じ人物が登場し、よく分からないうちにフェードアウトするんですから、「何かあるな」と気付かずにはいられませんでした。
これを最後にトラベルミステリーは書かなくなりましたから、作者もこの融合は失敗という判断だったのでしょう。
(能登半島の名所がいろいろ出てきますので、その辺りに土地勘のある方にとってはシンパシーを感じるかもしれません)

No.2 5点 測量ボ-イ 2010/01/03 10:14
(多少ネタばれ有)

トラベルミステリには珍しい叙述トリック作品。
でもこのサイト見ている方なら、展開・結末とも
殆ど読めてしまうのでしょうね。
初心者なら楽しめますが、すれっからしの人には
物足りないものと思います。
採点4点 or 5点で悩みますが、僕は何だか
んだでトラベルミステリ好きなので、後者で行き
ます。

No.1 3点 ざき 2004/11/04 23:18
なんかパンチに欠けた作品。怪しい人間が出てくるからすぐよめちゃうし、謎解きが少しずつなされていくがあまり盛り上がらない。
折原氏はもっといいのがいっぱいある、ということで。


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折原一
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倒錯の死角−201号室の女−
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