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[ 本格/新本格 ]
櫻子さんの足下には死体が埋まっている 
九条櫻子シリーズ
太田紫織 出版月: 2013年02月 平均: 5.00点 書評数: 6件

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角川書店(角川グループパブリッシング)
2013年02月

No.6 6点 虫暮部 2020/11/29 15:00
 事前になんとなく予想した範囲内、ではあるが興味深いネタだし楽しく読めた。
 この語り手には、書かれている以上の鬱屈がありそうに感じる。これは行間に豊かな背景を潜ませていると言うことか、作者が語るべきことを語りきれていないのか、迷うところだ。

No.5 3点 ボナンザ 2020/08/08 10:29
雑学を聞かされているだけでラノベとしてもミステリとしてもイマイチ。

No.4 5点 2015/07/23 09:26
定義ははっきりしないが、まさにライト文芸だろう。
お嬢様・九条櫻子は骨が大好きな骨収集家。この櫻子さんと、語り手の高校生・館脇とが日常の中で人の死に関わる事件に遭遇し、その事件を短時間で解決する、連作推理モノ。

櫻子さんは安楽椅子探偵的に、あくまでも第三者の立場から事件に関わり、さらっと核心を披露するが、ワンポイント推理なので、読者がその推理を楽しむほどではないし、あっと驚くようなこともない。推理小説として見ればイマイチな出来かも。
やはり、会話などを楽しむためのキャラクタ小説なのだろう。

櫻子さんのキャラはたしかに新鮮ではある。
話し方からは宝塚の男役を連想するし、そんなトーンの声が聞こえてきそうな気もする。
館脇からすれば美人で笑顔が素敵だそうだが、魅力的かというと、かなり微妙だなぁ???
男目線からすれば、櫻子さんのあわてふためく姿を時折り見せたほうが可愛げがあってよいと思うのだが・・・。
女性なのでなんとなく「櫻子さん」と敬称を付けたが、呼び捨てで十分だったかも。

No.3 5点 makomako 2015/01/25 09:35
 主人公櫻子さんが本当にいたら絶対つきあうのは御免という、異常な人間が探偵となっているのです。本格物にはしばしばこういった異常な人間が探偵となって登場するのですが、こんな他人の感情を全く分からない人間の話に付き合うのはたいがいにしたいと思うのですが、相方の少年がまた常識的でいやな感じを薄めているため何とか読めました。
 ただいくらライトノベルスといっても推理の根本に欠陥が多く認められるのは興ざめです。あり得ない話だからといってあり得ない根拠でお話をまとめられてはねえ。

No.2 5点 名探偵ジャパン 2014/07/17 20:58
ライトノベルレーベルでもないのに、キャラの外見設定が成され、シリーズタイトルが統一されているという、珍しいスタイル。
内容も、「日常の謎」と「人が死ぬ事件」のボーダーラインを歩くような話で、ライトノベル以上通常ミステリ未満という印象。
櫻子さんのいかにもなキャラは嫌いじゃないし、警察がいなくとも検屍ができる設定なので、もっと本格ミステリに舵を切ってもよいのではないだろうか。
今後に期待。

No.1 6点 メルカトル 2014/05/01 22:39
巷で話題の(ちょっと古いが)櫻子さんシリーズの第一作。
思った以上に軽めの作品であった。そりゃそうだろう、ライトノベルだから、と言うより元々ケータイ小説だし。
で、主人公の櫻子さんは、というと、普段から男物の白いワイシャツにジーンズといういでたちで、ケータイも持っていない。好きなものは一にも二にも骨、である。趣味は小動物や魚の骨格標本を作ること。言葉遣いはまるで男そのもので、語尾に「なの」やら「のよ」などは金輪際付けたりしない。表情豊かとは言えないが、笑顔が天使のように可愛いらしい。それでいて筋金入りのお嬢様と来ているのだから、これはもうラノベ史上最強キャラと言っても過言ではないかもしれない。勿論、その洞察力は群を抜いており、まさに無敵である。
京極作品に例えるなら、京極堂と榎木津を足して二で割ったような、強烈な存在感を持っている。
ただ誠に残念なのは、櫻子さんと記述者の正太郎の二人しか主要キャラが登場しないことである。サブキャラがほとんど出てこない。たまに顔を見せるのは、ばあやと正太郎の母親くらいなのである。二作目以降は今後購読予定なので、そちらで新キャラが登場するかどうか追々明らかになってくると思う。
本作は連作短編の形式をとっており、第一話は密室殺人?、第二話は浜辺での心中事件、最終話は降霊会の謎を扱っている。本サイトの本格ミステリマニア達にはおそらく物足りないだろうし、見向きもされない作品の可能性が高いので、似非マニアのわたくしめが先陣を切って登録させていただいた次第である。
でも、結構面白いよ、いや本当に。


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